報われたとは思わなかった。でも、実った。
辛い数年間だった。これから先の人生の中でも一、二を争うほど辛い期間だったと思う。本当に辛かった。命を絶とうと何回思ったか分からない。たくさん嘘を吐いた。できると思ったことができなくて、そのたび自分に失望した。人生の中で流す涙の種類を半分はコンプリートした。過去を悔やむのにも飽きて何回もやり直す夢を見た。夢の中だけでしか笑えなかった。自分も大事な人もたくさん傷つけた。意識を手放したいのに薬がないと眠れなかった。光が怖くて夜しか外に出られなかった。
自分に嘘を吐き続けていたのが一番辛かった。
なんで今ここにいるのかはよく分からない。途中で死んでしまった私が何人もいて、今いるここはただの結果の一つに過ぎないと思う。多少の努力はしたけど、周りの人たちとようやく同じレベルまで来られたということでしかない。それでも友人と比べては泣いていた頃に比べたら大成長だと思う。
見ないようにしてきたことを見て、考えないようにしてきたことばかり考えて、やっぱり辛かったけど、それでも卑屈になるのをやめて自分とまっすぐ向き合ってこれからのことを真剣に考えて、それが相手に伝わって、認めてもらって、その結果が今日出た。
まだ何にでもなれると言い続けてくれた人がいる。何回失敗しても、きみならできると信じ続けてくれた人がいる。本当にたくさんの人が応援してくれていた。そんなこと考える余裕もなかったけど、最後に気づけてよかった。長い長い足踏みで自分の足元をずっと踏み潰してた数年間だったけど、今日ついに一歩踏み出せた。
やっと走れる。
