子守唄

ねんねんころりよ おころりよ

10/22

 

もう要らないからと会社の服をもらって車に積んでおいたら当たり前にその人の匂いが車内に充満してしまって本当にわたしは馬鹿だなと思った。自分で自分を追い込んでいる。趣味なのかもしれない。やめてくれ。辞めるのを辞めるか辞めさせてくれ。偶然社内で会って馬鹿なことを話してるこの一瞬はもう二度とないのだと思って何も話が入ってこなかった。唇が滑らかに動くのをずっと見ていた。触ったことがあるような気がした。いつも夜だった。暑かった。