子守唄

ねんねんころりよ おころりよ

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進退窮まった友人に3万円貸した。同じようにして助けてもらったのが遠い昔のようだ。大金っていうからいくらだよと思ったら3万で拍子抜けして、すっかり変わってしまった自分の感覚にちょっと笑った。まだ同じところにいる友人を特に連れ出そうとは思わないけど、助けられる手段を持てたのは嬉しかった。気づけばもう親友といってもいいくらいにはお互いのことを知っていて、たった3万円で切れる縁ではないと思ったので貸した。何も変わらない。