子守唄

ねんねんころりよ おころりよ

11/26

 

この期に及んで家の最寄りのコンビニでばったり出くわした人ともう(たぶん)二度と会えないなんて、なんてタイミングだろうと天を仰ぐしかなかった。今まで通りの景色の中からあなただけがいないんだから寂しいに決まってるでしょうと言ったら「そういう考え方もあるのか」と呟いて、もしかしたらたった一人まっさらな土地へ行くこの人が寂しくないわけないのかもしれないとその時初めて思い至った。わたしたちはどうして何度でも出会ってしまうんだろう。

年甲斐もなくコンビニの軒先にたむろして、遠い街へ行く近い未来の話をしながら、それでも今日だけは同じ空を見ていた。